blognews 不動産のリースバックは人によっては大損!? リースバックのメリット・デメリット

宅建士26年目で不動産コンサルタント・リアルター代表の坂口貴長隆です。
「自宅を売却してまとまった現金が手に入るのに、そのまま今の家に住み続けられる」
最近、テレビCMやチラシで「リースバック」という言葉をよく目にするようになりました。住宅ローンや老後の資金繰りに悩む方にとって、一見すると夢のようなシステムに思えるかもしれません。
しかし、堺市や松原市で26年間、数多くの不動産売買の現場を見てきた私からお伝えすると、仕組みを正しく理解せずに飛びつくと、後で「大損した!」と後悔するケースが非常に多いのが現実です。
今回は、リースバックの基本的な仕組みから、本当のメリット・デメリット、そしてどんな人が選ぶべきなのかをプロの目線で分かりやすく解説します。
そもそもリースバックとは?
リースバック(セール・アンド・リースバック)とは、現在所有している自宅を不動産会社や投資家(第三者)に売却し、同時にその買主と賃貸借契約を結ぶことで、家賃を払いながら元の自宅に住み続ける仕組みです。
所有権は買主に移りますが、見た目の生活環境は一切変わりません。ご近所にも「家を売った」という事実を知られずに済みます。
リースバックのメリット(向いている人)
決してリースバック自体が「悪」というわけではありません。状況にピタリとハマる方にとっては、非常に有効な選択肢となります。
・まとまった資金がすぐに手に入る
住宅ローンの完済、事業資金、医療費、老後資金など、使途自由な現金が短期間で確保できます。
・引っ越しの必要がない
お子様の学区を変えたくない方や、長年住み慣れた地域コミュニティから離れたくない方には最大のメリットです。
・固定資産税や修繕費の負担がなくなる:
所有者ではなくなるため、毎年の固定資産税の支払いや、外壁塗装などのメンテナンス費用は買主(新オーナー)の負担となります。
・将来買い戻すことも可能
契約内容によっては、資金の目処が立った数年後に、再び自宅を買い戻す特約を付けることができます。
なぜ「大損」するのか? リースバックのデメリット
では、なぜ「大損だ」と言われることがあるのでしょうか。
それは以下の厳しい現実があるからです。
1. 売却価格が「市場価格」よりかなり安くなる
これが最大の落とし穴です。通常の不動産売却(仲介)で3,000万円で売れる家であっても、リースバックの場合は市場価格の60%〜80%程度(約1,800万〜2,400万円)の買取価格になるのが一般的です。買主側にも「入居者がいるため自由に転売できない」というリスクがあるため、足元を見た価格設定になります。
2. 毎月の「家賃」が割高になりがち
売却して得たお金を、今度は「家賃」として払い出し続けることになります。しかも、リースバックの家賃は周辺の賃貸相場ではなく、「業者の買取価格の○%」という投資利回り(年利7〜10%程度)で計算されることが多く、結果的に周辺相場より割高な家賃になるケースが少なくありません。
3. 永遠に住み続けられる保証はない
契約形態が「定期借家契約(期間の定めがある賃貸契約)」となることが多く、2〜3年ごとの再契約時に業者の都合で退去を求められるリスクがあります。また、家賃の支払いが滞れば、当然立ち退きとなります。
4. 「買い戻し」のハードルが極めて高い
「将来買い戻せますよ」という甘い言葉で契約しても、買い戻し価格は「売却した時の価格の1.1倍〜1.3倍」に設定されることがほとんどです。安く売って高く買い戻すことになるため、実際には資金が足りず泣く泣く退去する方が後を絶ちません。
リースバック vs 通常売却(仲介)の比較
| 項目 | リースバック | 通常売却(仲介) |
| 手元に残る現金 | 少ない(相場の6割〜8割) | 多い(相場通り) |
| 引っ越しの有無 | 不要(そのまま住める) | 必要(新居へ移る) |
| 周囲への発覚 | 知られにくい | 売り出し時に知られる |
| 売却後の毎月の負担 | 割高な家賃が発生 | 新居の家賃またはローンのみ |
ポイント: シミュレーションを動かすと分かりますが、長く住み続ければ続けるほど、支払う家賃が売却代金を食いつぶし、手元に残る資金はマイナスに向かっていきます。リースバックは「一時的な資金繰り」には向いていますが、長期間の居住には不向きです。
結論:大切なご自宅の売却、まずは正しい選択肢を知ることから
リースバックは、仕組みを熟知した上で「期限付きのつなぎ資金」として割り切って使う分には有効です。
しかし、多くの方にとっては、少し手間や引っ越しの労力がかかっても「通常の売却(仲介)」で高く売り、ご自身のライフスタイルに合った手頃な賃貸住宅に住み替えるほうが、トータルで数百万円〜一千万円以上得をするケースが圧倒的に多いです。
「今の家をどうすべきか」「本当にリースバックしかないのか?」
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堺市・松原市エリアなら、リアルター代表の私、坂口が、お客様の今の状況と将来のライフプランをしっかりヒアリングした上で、「大損しない」最適なご提案をさせていただきます。
強引な営業などは一切いたしませんので、まずはご自身が持つ選択肢を知るためにお気軽にお電話ください。
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