blognews 工場を売却する時、土壌汚染調査費用は売主負担?それとも買主負担?

宅建士25年目で不動産コンサルタントの坂口 貴長隆です。
工場や倉庫などの事業用不動産を売却するとき、「土壌汚染があるかどうか」が大きなポイントになります。過去の操業による有害物質の残留が懸念されるため、買主側は慎重に調査を求めることが少なくありません。
では、その土壌汚染調査費用は誰が負担するのか?売主なのか、買主なのか?
この記事では、法律上の原則と実務でよくあるケースをわかりやすく解説します。
基本は「契約で決まる」
土壌汚染調査費用の負担について、法律で「必ず売主が払う」と決まっているわけではありません。
実務上は、売買契約の中で調査や対策費用の負担者を取り決めるのが一般的です。
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売主が負担するケース
「買主が安心して購入できるように」と、売主側で自主的に調査を行い、その結果を開示する(又は、少しでも高く売りたい)場合。 -
買主が負担するケース
買主が独自の基準や融資の関係で、別途自分たちで調査を行う(又は換価を急いで相場よりも安く売買する)場合。
実務で多いパターン
特に工場や倉庫など規模の大きい物件では、次のような形が多く見られます。
・売主が事前に簡易調査を行い、その結果を提示してから売却する
・調査費用は売主が負担するが、汚染が見つかった場合の対策費用は別途協議
・「現状有姿(げんじょうゆうし)」での売却として、調査・対策ともに買主負担とする
このように、「調査費用は売主、浄化や撤去費用は別交渉」という形でまとめるケースが比較的多いです。
土壌汚染対策法に基づく義務にも注意
土壌汚染対策法により、一定の条件に該当する土地では、自治体への届け出や調査義務が発生します。
この場合、原則として土地所有者(売主)が調査費用を負担することになります。
トラブルを防ぐためのポイント
・売買契約書に「調査費用・浄化費用の負担者」を明記する
・可能であれば売却前に簡易調査を行い、買主への説明資料にする
・負担金額が大きくなる可能性があるため、契約不適合責任や補償条項も確認する
調査費用と期間の目安
土地の大きさによって、土壌汚染の調査費用と期間は異なってきますが、ひとつの参考値として下記に記します。
【土地面積:330㎡(約100坪)の場合】
・地歴調査(約1~2ヶ月):50~60万円
・地質調査(約1ヶ月):30~40万円
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期間は2~3ヶ月で費用は約100万円
というのがざっくりとした感じです。
ちなみに、地歴調査を行わずに地質調査だけをする場合は、土壌汚染対策法で指定された全ての物質があるかも知れないという前提で、全項目を調査することになり、逆に総額が高くなるため地歴調査は必須と言えます。
まとめ
・調査費用の負担は法律で一律に決まっていない → 契約で決定する
・土壌汚染対策法による調査義務がある場合は原則売主負担
・事前に調査をして結果を開示することで、買主の安心感を高められる
工場など事業用不動産の売却は、住宅よりも法規制やリスクが多く複雑です。調査費用や対策費用の取り決めをしっかり契約書に盛り込むことが、後々のトラブル防止につながります。
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